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壁はいらない(心のバリアフリー)、って言われても。
今中博之著

¥1,600+税

皆で手をつないで繋がることって本当に必要なの? 壁に「籠る」、壁を「作る」、そして壁を「ときどき壊す」など、あなたを守る壁を壊さないための思考法。20年近く知的に障がいのあるアーティストが集うアトリエ インカーブを運営し、自らも身体に障がいを持つ今中博之が、「バリアフリー(壁をなくせ)」一辺倒の空気が満ちる世界に一石を投じた一冊。

〈重要なのは、今の国際社会のように「壁を立てて協調しない」のではなくて、「壁を立てた上で協調する」にはどうしたらいいのかを考えることです。〉(対談より)
---熊谷晋一郎氏(東京大学先端科学技術研究センター准教授/医師/当事者研究)


著者 今中博之
装幀 坂野公一+吉田友美(welle design)
装画 花松あゆみ
発行 河出書房新社
定価 本体1,600円+税
四六判変形/224ページ
2020年7月30日 第一刷発行
978-4-309-02900-9 C0036

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[ 目次 ]
はじめに


第一章 壁をゼロにしてみる
1 私が花に一致する/2 マジョリティって、誰?/3 椅子からひっぺがさないで/4 イーブンの法則/5 平均人のやるべきこと/6 ややこしいこともやってくる/7 「私」を誰かに依存していく/8 「きちんとする/させる」は誰のため/9 バラバラでも同じ人間です/10 その他大勢に紛れる幸せ

第二章 大きな壁を作ってみる
1 ヒトカタマリの時間をもとう/2 「恐慌ボタン」を押してください/3 ゆっくり引っ張り出す/4 ノーガードの人を殴ってはいけない/5 「仕方がない」は人生の前提です/6 諦めてください/7 さみしさを選ぶ/8 語らなくてもいいんです/9 悲しみを悲しみのままで終わらせない/10 ひとりぼっちなんてない

第三章 顔だけ見えている壁を作ってみる
1 つながりたいけど、切れてもいたい/2 規格外のグローバル人材/3 「そやな」で共存する/4 「お野菜さんが喜ぶね」/5 塩梅のいい配分/6 適当な生活/7 なにもかも「因」しだい/8 ようは、間があく/9 閉じながら開く/10 やっかいで煩わしい小さな人間関係

第四章 つまずく壁を作ってみる
1 摺り足でバランスをとる/2 つまずいた時の身構え方/3 助けたいと思ったら助けたらいい/4 さっさと問題を放り出してみる/5 バラツキが埋め込まれた社会/6 根っこの部分をさらけだす/7 つまずいた仏様/8 あなたの怒りは何ですか?/9 「私の立場」の「中心」をズラす/10 強者のつまずき

第五章 対談×熊谷晋一郎 「一人ひとりで、共に」壁を考える
「物語」と「からだ」の喧嘩/傷に意味を与えてみる/「一本の太い糸」をたぐりよせる/「脆弱性原則」を守るということ/差別はなくなりますか?/アジャイルな組織で痛みをシェアする

第六章 壁をコントロールしてみる
1 自分の手柄だと思い込む/2 見えない規律/3 成長と共生のレール/4 デザインには非差別化する力がある/5 すべての人を等しく扱う暴力性/6 他者に干渉されない/7 一丁前のプロですから/8 そっとしといて欲しいと願う/9 幸せの眺め方/10 ずっとそのままは無いよ

添書き 居心地の悪い壁と、いい壁
1 仏教的なるものを選んだわけ/2 弱者はターゲットじゃない/3 「好意」が排除の芽になる/4 二つの物語/5 人々に代わって苦を受ける/6 ヒルコ・カムバック!/7 欺瞞を抉りだす/8 愚か者だから救われる/9 付近にしか立てない/10 意志はあやふやでいい/11 納まるところに納まる

おわりに

[ 著者 ]
今中博之(いまなか・ひろし)
1963年京都市生まれ。ソーシャルデザイナー。社会福祉法人 素王会 理事長。アトリエ インカーブ クリエイティブディレクター。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会:文化・教育委員会委員、エンブレム委員会委員等。厚生労働省・文化庁:障害者の芸術文化振興に関する懇談会構成員、障害者文化芸術活動推進有識者会議構成員等。イマナカデザイン一級建築士事務所代表。金沢美術工芸大学非常勤講師。偽性アコンドロプラージア(先天性両下肢障がい)。1986年~2003年、(株)乃村工藝社デザイン部在籍。2002年に社会福祉法人 素王会 アトリエ インカーブを設立。知的に障がいのあるアーティストの作品を国内外に発信する。ソーシャルデザインにかかわる講演多数。グッドデザイン賞(Gマーク・ユニバーサルデザイン部門)、ディスプレイデザインアソシエイション(DDA)奨励賞、ウィンドーデザイン通産大臣賞など受賞多数。
アトリエ インカーブ

著書に『アトリエ インカーブ物語 アートと福祉で社会を動かす』(河出書房新社)
『かっこいい福祉』(村木厚子さんとの共著/左右社)
『社会を希望で満たす働きかた─ソーシャルデザインという仕事』(朝日新聞出版)
『観点変更─なぜ、アトリエ インカーブは生まれたか』(創元社)など。

*役職名や所属先のデータはこの書籍が刊行された当時のものです